日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2011年10月31日 世界の人口 70億人突破

国連は10月31日をもって 
世界の人口が70億人に達したと発表しました。


きょう都内の病院で生まれたばかりの女の子。
国連は人口70億人達成を記念して
今年の10月31日に生まれた世界中のすべての赤ちゃんを
「70億人目の1人」に認定しました。

この日、日本で生まれた赤ちゃんは推計で3000人弱。
人口問題に取り組む国連人口基金は
希望者全員に70億人目の「認定証」を送るということです。

世界の人口は、1秒間に2.5人、 
1時間に9000人ずつ増えているんです。

今から2000年ほど前はおよそ3億人だった世界の人口。
急激に増え始めたのは1700年代から始まった産業革命で
生産力が飛躍的に向上してからのことなんです。
1804年には10億人、そしてきょう70億人を突破し
2083年には100億人に達する見込みです。


世界中に仲間が増えるのはよろこばしいことなのですが
国連の機関は「課題もある」と指摘しています。

およそ40年後の2050年には世界の人口は93億人に達します。

たとえば「食糧問題」。
FAO国連食糧農業機関によると
2050年には世界の食糧生産を今のおよそ1.7倍にまで増やさないと
必要な食糧をまかなえないといいます。

「水不足」も心配されます。
2050年にはおよそ30億人が水不足に陥るといわれています

また人口が「都市に集中」し
スラムで暮らす人が増えるといった指摘もされています。

人口が増えることで起きる問題に
どう対処すればいいのでしょうか。

そもそも開発が遅れている貧しい国では
幼いうちに子どもが亡くなる心配などから
子どもを多く作る傾向があります。

国連人口基金は様々な提言をしていますが
そのうちのひとつはこの「貧困を減へらす」ことです。

貧困から抜け出し生活水準が向上すれば
乳児の死亡率は今より下がり、
親は子どもの死亡を心配する必要がなくなります。
すると子どもを多く産まない選択をする親が増えるといいます。

そうすれば1人1人の子どもに対し
教育などより多くの投資をすることができます。

結果、質のよい労働力が生まれ
その国に経済成長や技術の進歩をもたらすというのです。
 
国連人口基金は、
日本を含めた先進国は経済成長などのため
「経験や技術を伝えることも必要だ」と話しています。