日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2011年10月17日 タイの洪水

タイの洪水では
 日本企業の工場も多く浸水しています。
そもそもなぜ日本企業はタイに
     多く進出しているのでしょうか。

まずはこちらをご覧ください。

 

先週金曜日、
日本テレビの取材班が出会った
日本人ビジネスマン。

浸水した工場の様子を
 ボートで見に行くところでした。

今回の洪水では日本企業に
  大きな影響を与えています。

ニコンは
デジタル一眼レフカメラの
およそ9割をタイ中部の工場で製造していますが、
6日から浸水のため操業を停止。

ソニーもデジタル一眼レフの
ほぼ全てを生産している工場を
        11日から止めています。

キヤノンも
インクジェットプリンターを
製造している工場が6日から
      稼働できなくなっています。


いずれの企業も今のところ
これによって商品が不足することはないとしていますが、
今後については他の工場に
        生産を移すことも検討しています。 


そもそも日本企業はなぜタイに
          進出するのでしょうか。

タイは東南アジアでは
比較的政治が
  安定していることから、
日本企業は1970年代頃から
        進出を始めています。

最初の数年間、
法人税が免除されるなどの
          メリットもあります。


さらにタイは
人口およそ6億人規模の
マーケットである
アセアン東南アジア諸国連合において
          地理的に中心に位置します。

またアセアンの主な国同士では
関税つまり取引するときにかかる税金は
               ほぼ撤廃されています。

日本企業にとっては
 タイから東南アジアの他の国へ
      輸出しやすい状況にあります。

インド、中東に
 輸出する際にも
  地理的に都合がよいといいます。

 

ただ今回の洪水では
タイに集中している自動車や電子機器の
          部品メーカーが被災しています。

するとタイ国内のみならず
他の国の組み立て工場に
 部品が届かないという状況が
          起きているのです。 


3月の東日本大震災でも
部品の供給が止まって
自動車など製造業が打撃を受けました。 

ようやく回復の兆しを見せていただけに
今回の洪水による影響が
          心配されています。

タイではまだ雨が降りやすいということなので
          予断を許さない状態が続きます。