イチメンは特別版です。
2001年9月11日アメリカ同時多発テロから10年。
実行犯とされたアルカイダの指導者ビンラディン容疑者は
ことし5月、殺害されました。
しかし、アメリカ国内では今も、新たなテロの脅威が続いています。
まずは、こちらをご覧下さい。
これら12人の若者は、FBIが写真を公開している
テロの容疑者ですが、実は全員、アメリカで育ち、
アメリカの国籍を持ったテロリストです。
彼らは「ホームグロウンテロリスト」。
すなわち、「自国育ちのテロリスト」と呼ばれ、
アメリカ国内の新たな脅威として警戒されています。
アメリカで脅威となっているホームグロウンテロリスト。
そもそもその存在が認識されはじめたのは、
2005年7月イギリス・ロンドンで地下鉄などを狙った同時多発テロでした。
実行犯が、国外のテロリストではなく、イギリス国籍だったのです。
ホームグロウンテロリストによるテロ活動の摘発件数は、
アメリカだけでもこの10年間で未遂を含め43件にのぼります。
このうち実に22件は2009年5月以降に発生しており、
まさに"最近の脅威"といえます。
ホームグロウンテロリストの怖さは、その存在がみつけにくいところにあります。
これまでテロを防ぐには、国外のテロ組織を監視していればよかったのですが、
ホームグロウンテロリストの場合は、国内の一般市民がインターネットなどで勧誘されて、
ある日突然テロリストに変貌するため、その存在に気づきにくいのです。
さらに、パスポートを持っていて出入国が容易なため、
気づかないうちに国外でテロ組織と接触し訓練を受け、
戻ってきてテロ行為におよぶ可能性もあります。
アメリカテロ対策の専門家エバン・コールマン氏は、
「現代のテロリストは、洞窟の中にはいない。
私達と同じような人たちで、時には我々の近所に住んでいる可能性がある。」と話しています。