日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2011年9月5日 なでしこを陰から支える存在

オーストラリアに快勝し
オリンピック出場へ
大きく前進した
      なでしこの選手たち。


9月5日の試合で
 ゴールを決めた川澄選手が
真っ先に抱きついたのは澤選手。

この戦いの陰には
    「ある支え」がありました。

実は、今回の中国遠征には2人の
       「栄養士」が派遣されています。

 


6月に女子ワールドカップで
ドイツに遠征した時、
 なでしこに栄養士は
        いませんでした。

しかし、慣れない土地の
食事ばかりでは、食が細くなって、
    試合に悪影響を及ぼしかねません。


そこで、選手自ら
炊飯器でお米を炊いたり、
梅干しや納豆などの日本食を
      持ち込んでいたそうです。

 


一方、今回の中国遠征には
栄養士が帯同しているおかげで、
朝・昼・晩のメニューに
          日本食が追加されています。

その追加メニューは
「いなりずし」や「うどん」
            などで
体調管理に一役買っています。

 


オーストラリア戦で
決勝ゴールを決めた川澄選手は、

「もし(日本食が)なかったら...
          って考えると恐怖です」


丸山選手も
「お腹いっぱいに食べられて
       いるので栄養士さん様様」


と、感謝の声が
    上がっているんですが、

この2人の栄養士。

実は
国の事業で派遣されています。

 

それが、文部科学省の
 チーム「ニッポン」
   マルチサポート事業です。

これは、日本がオリンピックで
    メダルを獲得することに特化して、

選手や競技を
    強力にサポートする、
いわば「メダル量産事業」です。

今年度の予算は22億円。

 

そのお金の使い道は・・・
 さきほどの「栄養士の派遣」
         などの同行サポート。

「映像分析」などの情報戦略。

「メンタルトレーニング」
など精神面からの支援。

さらに「トレーニング機器」の
         研究・開発などです。

 

こうした
  サポートを受けられるのは、
メダル獲得の期待が高い
「ターゲット競技」
      に絞られています。


例えば、柔道、水泳といった
    メダル量産への期待が高い競技。


先日、世界選手権で
ハンマー投げの室伏選手が
      優勝した「男子・投てき」。


さらに、メダル実績のある
「女子マラソン」など
     16競技が指定されています。


一方、「男子マラソン」や
「男子サッカー」は
これまでの実績から
    指定されていません。


では、なでしこはどうかというと、
現在「試行的なバックアップを
            受ける位置づけ」

つまり、
 「お試し期間」になっています。


今回、栄養士が派遣されたのも、
       あくまで「お試し」なんです。


文部科学省に取材したところ・・

 

なでしこが、もしこの予選で
         出場権を獲得すれば、

「ターゲット競技に格上げされる
      可能性が非常に高い」とのこと。

格上げされれば、
 メダル獲得にむけて、

さらに
 優先的なサポートを受けられます。

取材で澤選手が言っていた
「女子サッカーの
    底辺が広がる」ためにも
もっと支援体制が
      充実していくといいですね。