今週のイチメンも私たちにできること。
そのうちの一つ、ボランティアの今をお伝えします。
まずは、こちらをご覧ください。
これは、被災地の片づけ作業をするボランティアの様子です。
今回、お伝えするのはこのボランティア活動の拠点となる
「ボランティアセンター」についてです。
ボランティアへの参加を希望する人たちは
被災地のボランティアセンターに出向いて登録します。
ボランティアセンターは被災者から寄せられる依頼を受け、
家の片付けや、救援物資の仕分けなどの人員を派遣するのです。
ボランティアセンターの現状を取材しました。
【VTR】
おととい(4/2)、ZEROが訪れたのは宮城県・石巻市。
震災から3週間以上がたった今も、その傷痕は至る所に残されていました。
石巻市の死者・行方不明者は5157人。
人口16万人のうち、今も2万人近くが避難所で生活しています。
この街でボランティアはどのような活動をしているのか。
ボランティアセンターを訪ねると...。
ボランティアの参加希望者が登録を行っていました。
現在、ボランティアのおよそ7割が宮城県外から来ているといいます。
彼らは、敷地内にテントを張り、食事もすべて自分で用意しています。
ボランティアはここで、どのように活動しているのか、案内してもらいました。
ここは、被災した方からの依頼を受け付ける「ニーズ班」と呼ばれる部署。
設置された6台の電話に次々と依頼が入ります。
「片づけの申し込みですか?受け付けいたします」
依頼の内容は「ニーズ票」と呼ばれる伝票に記入されていきます。
記入されたニーズ票は隣のマッチング班という部署へと引き継がれます。
この部署では被災者からの依頼を、ボランティアに割り振り、
実際の活動に結びつけています。
しかし、人手が足りず、実際に作業できているのは依頼のおよそ3割。
きのうだけで、857人のボランティアが活動しましたが、
人手は足りていないといいます。
割り振りが終わると、用意されたバスで現場へと移動します。
5人程度のチームに分かれ、スコップや一輪車などを持ち、依頼があった場所へ。
このチームが訪れたのは、市内の旅館。
旅館のご主人の依頼を受け、津波で浸水した館内の片づけを行います。
石巻市ではボランティアの依頼の大半が、
こうした家の片づけ作業だといいます。
さらに、作業を難しくしているのが停電によるこの暗さです。
ご主人が必死に探していたのは
この旅館を作ったおじいさんの位牌。
みんなで探すことにしました。
ご主人
「位牌だけあれば...」
タンスなどを片づけながら作業すること、1時間半...。
「あ、あった~!」「あ~、よかった」
ようやく、位牌が見つかりました。
「探して探して、無くて無くて探していたモノですからありがとうございました」
みずからも、16年前の阪神・淡路大震災で
被災した経験があるというボランティアの木下さん。
「本当、よかったです。
娘さん泣かれていたので、ああいうのが本当の気持ちだと思うので、
僕たち少しでも手伝えたらと思ってます。」
食事や宿泊場所などを自分で確保する「自己完結」が前提ですが、
ボランティアの力はほかの地域でも必要とされています。
石巻市以外では、宮城県の塩釜市、多賀城市、岩沼市、亘理町、
福島県の相馬市でも県外からのボランティアを受け入れています。
詳しくは「全国社会福祉協議会」にお問い合わせください。
以上、イチメンでした。