日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2011年4月4日 わたしに、できること。 ボランティア続編

今週のイチメンも私たちにできること。
そのうちの一つ、ボランティアの今をお伝えします。
まずは、こちらをご覧ください。

これは、被災地の片づけ作業をするボランティアの様子です。
今回、お伝えするのはこのボランティア活動の拠点となる
「ボランティアセンター」についてです。

ボランティアへの参加を希望する人たちは
被災地のボランティアセンターに出向いて登録します。

ボランティアセンターは被災者から寄せられる依頼を受け、
家の片付けや、救援物資の仕分けなどの人員を派遣するのです。
ボランティアセンターの現状を取材しました。

【VTR】
おととい(4/2)、ZEROが訪れたのは宮城県・石巻市。
震災から3週間以上がたった今も、その傷痕は至る所に残されていました。

石巻市の死者・行方不明者は5157人。
人口16万人のうち、今も2万人近くが避難所で生活しています。

この街でボランティアはどのような活動をしているのか。

ボランティアセンターを訪ねると...。

ボランティアの参加希望者が登録を行っていました。

現在、ボランティアのおよそ7割が宮城県外から来ているといいます。

彼らは、敷地内にテントを張り、食事もすべて自分で用意しています。

ボランティアはここで、どのように活動しているのか、案内してもらいました。

ここは、被災した方からの依頼を受け付ける「ニーズ班」と呼ばれる部署。

設置された6台の電話に次々と依頼が入ります。

「片づけの申し込みですか?受け付けいたします」

依頼の内容は「ニーズ票」と呼ばれる伝票に記入されていきます。

記入されたニーズ票は隣のマッチング班という部署へと引き継がれます。

この部署では被災者からの依頼を、ボランティアに割り振り、
実際の活動に結びつけています。

しかし、人手が足りず、実際に作業できているのは依頼のおよそ3割。

きのうだけで、857人のボランティアが活動しましたが、
人手は足りていないといいます。

割り振りが終わると、用意されたバスで現場へと移動します。

5人程度のチームに分かれ、スコップや一輪車などを持ち、依頼があった場所へ。

このチームが訪れたのは、市内の旅館。

旅館のご主人の依頼を受け、津波で浸水した館内の片づけを行います。

石巻市ではボランティアの依頼の大半が、
こうした家の片づけ作業だといいます。

さらに、作業を難しくしているのが停電によるこの暗さです。

ご主人が必死に探していたのは

この旅館を作ったおじいさんの位牌。

みんなで探すことにしました。

ご主人
「位牌だけあれば...」

タンスなどを片づけながら作業すること、1時間半...。

「あ、あった~!」「あ~、よかった」

ようやく、位牌が見つかりました。


「探して探して、無くて無くて探していたモノですからありがとうございました」

みずからも、16年前の阪神・淡路大震災で
被災した経験があるというボランティアの木下さん。


「本当、よかったです。
娘さん泣かれていたので、ああいうのが本当の気持ちだと思うので、
僕たち少しでも手伝えたらと思ってます。」


食事や宿泊場所などを自分で確保する「自己完結」が前提ですが、
ボランティアの力はほかの地域でも必要とされています。

石巻市以外では、宮城県の塩釜市、多賀城市、岩沼市、亘理町、
福島県の相馬市でも県外からのボランティアを受け入れています。
詳しくは「全国社会福祉協議会」にお問い合わせください。

以上、イチメンでした。