日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2010年12月6日 NASAの大発見?

日本時間12月3日、
NASA=アメリカ航空宇宙局が
 生物の常識を覆す大発見を発表しました。


これは、
 NASAの発表について伝える
    CNNのホームページです。

NASAが事前に
「宇宙生物学上の発見について会見する」との
                   情報があったため、
世界中が「宇宙人発見か」と注目しました。


ただ、
 実際に発表されたのは
 アメリカ・カリフォルニア州の湖に生息する
   「GFAJ-1」という微生物についてでした。

このわずか
 1000分の2ミリの大きさの微生物が
       「生物の常識」を変えたのです。


そもそも、
 地球上のすべての生物には
 必ず「リン」という物質が含まれています。


例えば、私たちヒトの体は
 およそ60兆個の細胞でできています。


そのすべての細胞の中や、
 まわりの膜には多くのリンが含まれています。


ヒトが筋肉を動かして運動するときにも、
 リンを使ってエネルギーを生みだしています。

このようにリンは
 ヒトをはじめ、すべての生物にとって
  欠かせない物質なのです。

しかし、
 今回、見つかった微生物は、
  異なる性質を持っていたのです。

この微生物が見つかった
 カリフォルニア州のモノ湖は
 猛毒のヒ素の濃度が
 現地の水道水の1700倍もあります。
生物にとっては過酷な環境です。


この湖で見つかった「GFAJ-1」は、
 通常のリンがある環境では
 ほかの生物と同じようにリンを使って成長し増殖します。

しかし、
 リンがなくても
 猛毒のヒ素しかない特殊な環境では、
 ヒ素を取り込んで成長し増殖できるというのです。

つまりこれは、
 生物にはリンが必ず必要だという
  「生物の常識」をくつがえしたのです。


このNASAの発見は、
 リンが存在しないような地球以外の天体でも、
 生物がいる可能性があることを意味しています。

ところで、
 地球外の生物の探査は、今も行われています。


実は先月上旬から、
 日本の東海大学や
 アメリカのハーバード大学など
 世界13か国の研究機関が、
 共同で地球外の天体から出た
 電波を受信する計画が
         進められています。

電波を発信できるような
 高度な文明を持つ知的生命体を
      探すことが目的です。


現在、受信したデータを
   解析中ということで、
 近く結果が公表される見通しです。


NASAの発表は
 宇宙人の
 発見ではなかったですが、
 夢を広げてくれるものでした。