日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2010年10月11日 チリの鉱山落盤事故、救出へ

 事故発生から66日目となる9日、
 救出用のトンネルが開通し、
 作業員33人は当初の予定よりも
 2か月以上早く救出されることになりました。

 では、一体、どのようにして作業員を
 引き上げるのでしょうか。

 こちらは「フェニックス」、 
 不死鳥と名付けられた救出用のカプセルです。
 作業員はこれに乗って、
 地上まで引き上げられる予定です。

 しかし、この救出活動には
 さまざまな困難が待ち受けています。
 まずは、カプセルのせまさ。


 
 全長はメートル以上ありますが、
 人が入る内部は高さ1.9メートルで、
 直径はたった53センチしかありません。

 作業員は、この圧迫感に耐えなければなりません。

 そして、引き上げている間、
 カプセルは、 回転するため、
 乗っている作業員は
 吐き気をもよおす恐れがあります。

 カプセルが通るのは通気口を
 広げたこちらのトンネル。
 作業員のいる
 地下622メートル地点から
 一人あたりおよそ15分から20分かけて
 地上まで引き上げられます。

 地上に出ても心配なことがあります。
 地下に長い間いた作業員の目は、
 瞳孔が開ききっているため
 急に明るい地上に出たときに
 負担がかかります。

 そのため、作業員は
 特殊なサングラスを着用します。
 
 紫外線をほぼ100%カットするということです。
 
 外に出てきた作業員は
 しばらくは病院の暗い部屋で
 生活をして目を慣らします。

 では、引き上げらる順番は
 どのように決められるのでしょうか。
 
 まず、医療と救出活動の
 専門家2人が地下に降り、
 33人を3つのグループに分けます。

 最初に引き上げられるのは、
 鉱山慣れしている経験豊富な熟練者。
 次に、健康状態に不安のある人。
 そして、健康な人という順に分けられます。

 最初に熟練者を引き上げる理由は、
 途中でカプセルが止まるという、
 トラブルが発生した場合、
 自力でカプセルから脱出し、
 下まで降りなければならないからです。

 順調に行けば作業開始から
 2日間で全員が救出されるということです。