日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2010年9月13日 北朝鮮、党代表者会とは?

この代表者会というのは、
      どのような会議なのでしょうか。

こちらは、北朝鮮の首都平壌に貼られているポスターです。

・「朝鮮労働党の代表者会を党と祖国の歴史で末永く輝く慶事に」と書かれ、
 代表者会の開催を
    盛り上げているとみられます。

 

北朝鮮を動かしている労働党の会議には、
            いくつかの種類があります。

まずは最高意思決定機関である党大会です。
 
党規約の改正など
     重要事項が協議されます。

この党大会でメンバーが決められる実質的な運営機関が、
                           中央委員会です。
 
・そして今回注目されている代表者会。

「緊急に協議すべき事案」が発生したときにのみ、
   地方の代表者などが集まり開催される党大会につぐ会議です。

 

実際、
 この62年間の歴史の中でたった2回しか開かれていない異例のものです。 

1回目は1958年3月。
 このとき、キム・ジョンイル総書記の父である、
   当時のキム・イルソン首相に反対する一派が粛清、
                      つまり追放されました。
 

2回目は1966年10月。
 新しい機関や役職がつくられ、
    党の仕組みが大きく変えられました。

このとき1323人の代表が参加していますが、 
       そのうち発言権をもっていたのは8人。
          残りは決議のみを行いました。
  


それから年間開かれなかった代表者会。
 今回は、キム・ジョンイル総書記の後継者が決められるかもしれません。

 

ここ数年、健康不安説が
    ささやかれているキム総書記。
 


後継者として擁立する動きが出ているのが三男のジョンウン氏です。

スイスに留学していたとみられる27歳。

中国の政府高官によると、
 その容姿は祖父であるキム・イルソン主席に似て
                     長身だということです。

では、具体的にどのような
       役職につくのでしょうか。

 


北朝鮮を動かしているのはさきほどの中央委員会。
 その下に
 対外関係や軍事など分野別に党の活動をうけもつ書記で構成される
                       書記局や政治局などが置かれています。

それぞれ、
 総書記、書記。

 政治局常務委員、政治局員などの役職があります。

ジョンウン氏は
 これらいずれかに就任すれば、
      後継者であることが明確になります。

というのも
 キム・ジョンイル総書記の場合、
 1980年の党大会で「書記」や「政治局常務委員」に選出され、
                          後継者としての地位を確立。

その1年後、
 キム・イルソン主席が死去してからは
      事実上の最高実力者として君臨しています。

 

これは、
 1980年の党大会で
     公式デビューした時の様子。
 
ジョンウン氏も
 今回の代表者会でこのように姿を現すのかどうか。
                   注目したいと思います。