日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2010年7月26日 米韓合同軍事演習

 
 
 今回の軍事演習は
 どのような意味があるのでしょうか。
 まずは、こちらをご覧下さい。

 アメリカの原子力空母
 ジョージ・ワシントンが投入されるなど
 今回の軍事演習は大規模に行われました。

 そもそもアメリカと韓国は
 夏と冬、年に2回ずつ合同軍事演習を行っています。

 今回はそれら通常の演習とは
 別に行われた異例のものでした。

 その位置づけについて
 日本の防衛省の担当者などによりますと、
 このような図で表すことができるといいます。

 軍事演習の規模の大きさを
 縦軸にして、上にいけばいくほど、
 規模が大きいと考えます。

 一方、横軸には軍事演習が
 戦争を抑止するためのものなのか、
 それとも攻撃するためのものなのかを表します。

 通常行われている軍事演習は
 このあたりに位置します。
 
 そして、湾岸戦争の直前に行われた
 演習はこのあたりに位置します。

 それに対し、
 今回の軍事演習はこのあたり。
 
 つまり、規模は大きいが、
 戦争を抑止する目的がより強いということです。

 実際に今回の演習に参加した
 アメリカの空軍中将は
「演習の性質は防衛。
 北朝鮮からの
 さらなる挑発を思いとどまらせ、抑止する目的」
 と話しています。

 では、今回の軍事演習にいたった
 背景を見てみましょう。

 ことし5月、
 韓国は哨戒艦沈没を
 北朝鮮の魚雷によるものと結論づけました。

 アメリカと日本も
 その考えに同調し、北朝鮮を強く非難。

 しかし北朝鮮は、
「哨戒艦沈没には関与していない」
 と言い続けています。

 今回の軍事演習は、
 そんな北朝鮮に圧力をかけるためのもの。
 つまり外交上、けん制する意味合いが強いのです。

 ただ、けん制といっても、
 北朝鮮の国内に、影響を与えるといいます。
 北朝鮮の兵士は兵役以外にも
 

 田畑を耕したり、公共工事などを行っています。

 
 
 北朝鮮指導部は、
 近くで対立する国の軍事演習があった場合、
 兵士を配備しなければならないため、
 労働力や物資が、そちらにさかれ、
 ほかの仕事が手薄になってしまうのです。