日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2010年7月19日 ゲリラ豪雨

先週の集中豪雨は
     大きなつめ跡を残しました。

まずはこちらの写真をご覧下さい。


豪雨で氾濫した川の水の力は、
     大型のトラックをも押し流すものでした。

このような大雨の危険は、まだ続いています。

実は、
梅雨時よりも
 雨が明けた今から8月にかけての方が、
  激しい雨に見舞われるケースが多いんです。


この30年間で
1時間に50ミリ以上の
非常に激しい雨が降った回数を平均で見ると
6月、7月と増え続け、
  8月が最も多くなっています。

中でも都市部で警戒が必要なのは、
短時間で局地的にふる雨、いわゆる"ゲリラ豪雨"です。


2008年、
梅雨明け後のゲリラ豪雨で、
神戸市内の川の水位が急激に上昇。

水辺で遊んでいた
    子供を含む5人が亡くなりました。


こうした都市部で被害が出た
     理由は何なのでしょうか?

理由の1つには、
  地面のコンクリート化が
        あるといいます。


舗装される前、
  田んぼや畑だった地面では
雨水がよくしみ込んでいたため、
   少しの量の水が川に流れ出すだけでした。

しかし、コンクリート化が進むと、
雨水は地面にしみ込むことがないため、
   そのまま一気に大量の水が
      川に流れ出すようになったのです。


例えば
横浜などを流れる鶴見川について
国土交通省のシミュレーションを見るとー、
この緑の部分が
   コンクリートやアスファルトで
舗装されているところなのですが、
1958年の時点では流域の10%ほどしか
                 ありませんでした。

 

しかし、200年になると
流域のおよそ85%が舗装された市街地へと
                   変貌したのです。


その結果、
3倍のスピードで
  雨水が一気に川に押し寄せ、
洪水が起きるリスクが高まったといいます。

では、こうした雨に対し
国や自治体ではどのような対策を
       とっているのでしょうか?

対策の1つがこちらです。

 

画面右は
水を地面に通しやすい
  新型のアスファルトです。

画面左の
従来のアスファルトに比べ、
よく水がしみこんでいます。

 

都内の歩道では
およそ6割が
この新型のアスファルトで
整備されているということです。

さらに、
地下でも対策が進んでいます。

これは埼玉県にある
世界で最大規模の排水施設です。

大量の雨水が
一気に川に流れ込みんで
     氾濫しないように、
       いったんここで貯めているのです。


では、私たちが家庭でできる
     対策はあるのでしょうか?

 


まずは、
自分が住んでいる場所の危険性を
ハザードマップなどで知ることです。

ハザードマップは
各自治体の窓口や
ホームページなどで
    確認することができます。

ハザードマップには
例えば、この家を自宅だとすると
近所の浸水の可能性がある地域に
     色が塗られていたり、


近くの避難所や
土のうが置かれている場所などを
      知ることが出来ます。

いつ襲ってくるか
   わからない集中豪雨に備え、
     自分たちでできる対策から
           始めることが大切です。