口蹄疫(こうていえき)の影響は、意外なところにも広がっています。
これは、宮崎市の動物園、
「口蹄疫予防のため臨時休園いたします」と書かれています。
看板が置かれた地面をみると、消毒剤がまかれています。
口蹄疫は、感染力が極めて強いため、
人間の靴についたウイルスが元で感染が拡大することもあるのです。
口蹄疫が感染するのは、牛だけではないため動物園も今日から閉園となりました。
感染するのは、牛や豚、ヤギなど。
一方、感染しない動物は、馬やサイなどです。
このようにヒヅメが割れていて、ヒヅメの数が偶数なのが偶蹄類(ぐうているい)。
ヒヅメが1つの馬や3つのサイなど、ヒヅメが奇数の奇蹄類(きているい)は感染しません。
万が一、感染した牛の肉を食べたり牛乳を飲んだとしても、人体に害はありません。
口蹄疫は、人間には、うつらない病気なのです。
では、この口蹄疫とは、どんな病気なのでしょうか?
口蹄疫は、口蹄疫ウイルスが原因で感染する家畜伝染病で、
感染した家畜には、口の中やヒヅメに水ぶくれが出来るなどの症状が出ます。
口とヒヅメの病、"口蹄疫"という名前が付けらました。
一度、感染した家畜は、肉質が落ちたり、乳の出が悪くなるなどの影響があります。
この病気の特徴は、感染力が極めて強いこと。
空気感染することもあるとされています。
今のところ、有効な治療法はないため、感染拡大を防ぐには、
感染した家畜は殺処分するしかありません。
この処分については、家畜伝染病予防法で定められています。
ある農場で一頭でも口蹄疫にかかった家畜が見つかったら、
その農場で飼われているすべての家畜を殺処分する必要があります。
その後、殺した家畜を埋めたり燃やしたりする処理も発見された農場の近くで
行わなければいけません。
さらに、感染拡大を防ぐため、感染が見つかった施設を中心に
半径10キロ以内にある施設の家畜は、原則、移動が禁止されます。
このように畜産農家への経済的打撃は大きいようです。