日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2010年4月12日 スマートグリッド


環境対策のあるシステムがいま注目されています。

これは、『スマートメーター』 という機械で、
今後、みなさんの家庭すべてに設置される可能性があります。

今どれだけ電気を使っているのか
消費電力をリアルタイムに表示する機械で、
いま話題の次世代送電網システム、
 『スマートグリッド』に欠かせないモノなんです。

スマートグリッドは、温室効果ガスを削減できる
システムとして期待されています。
いったい、どういう事なのでしょうか?

現在の送電網システムは、
発電所で作った電気を家庭や企業に配る
一方通行のシステムです。

基本的に電気は、在庫として貯めておく事が出来ません。
そこで、発電所は、
電気が足りないという事態を避けるため、
あえて多めに電気を作っています。

『スマートグリッド』は、
コンピューター・システムで制御するシステムで、
まず、家庭など電気を使う側に『スマートメーター』を設置します。

そして、電気の使用量をリアルタイムで吸い上げ把握、
ムダな電気を作らなくても済むように
効率よく発電しようというのです。

『スマートグリッド』によるメリットは、これだけではありません。

太陽光発電や風力発電といった
『クリーンエネルギー』の利用を進めるためには、
必要不可欠なシステムとも言われているんです。

クリーンエネルギーは、天気などの条件に発電量が
左右される不安定な発電方法です。

そこで、天気のいい日は他の発電所をセーブし、


逆に天気が悪い日には他を増やすなど、
発電するバランスを調整する必要があるのです。


つまり、スマートグリッドとは、情報をやりとりした上で、
最も効率の良い電気の流れにする制御システムのことで、
結果的に、省エネになりCO2を減らせるというワケです。


この他にも、さまざまな波及効果が期待されています。

スマートメーターで利用者も
自分の消費電力を知ることが出来るため、
一人一人の意識を変える効果や、

新しい住宅設備や家電製品の開発など、
社会そのものにも変化を与えるとみられているのです。


そこで、経済産業省は、
先週、横浜市や豊田市など全国か所で、
スマートグリッドを中心とした、
 『社会システム』の実証実験を行うと発表しました。

世界中で注目されているスマートグリッドは、
新しいビジネスチャンスとしても期待されています。