日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2009年11月9日 オバマ政権が抱える2つの難題は?

ノーベル平和賞の受賞など
国際社会からは比較的好意的に見られているオバマ大統領ですが、
実は今、アメリカ国内では難問を抱えています。
こちらをご覧下さい。

これは、日本時間の先週6日金曜日に、
アメリカ・テキサス州の米軍基地で起きた銃乱射事件、その直後の様子です。
この基地は、アメリカ兵がイラクやアフガニスタンへ出兵する拠点基地で、
兵士13人が死亡しました。

その犠牲者の追悼式が現地の10日、
日本時間の11日にも行われることになりました。
元々、日本時間の12日には、来日する予定だったのですが、
オバマ大統領が、追悼式に出席することを選んだ結果、
12日の来日が難しくなり、13日にずれ込んだのです。

実は、オバマ大統領は、アフガニスタンの戦略の見直しについて、
アメリカ国内で反発の声が上がっているんです。

アメリカは、現在、アフガニスタンに6万人以上の兵士を派遣していますが、
アメリカ兵の10月の死者数は、過去最悪の59人になりました。

現場の司令官は、オバマ大統領に、テロの危険を減らすには、
アメリカ兵の派遣を増やす、つまり増派してほしい、
と求めています。

オバマ大統領も増派に応じるとみられているのですが、
これに国内では反発の声も上がっているんです。
世論調査では、オバマ大統領のアフガン戦略に対し、
賛成42%、反対56%と半分以上の国民が反対しています。
(オピニオンリサーチ社などによる世論調査)

就任直後70%近くあったオバマ大統領の支持率は、53%まで下がりました。
まだまだ高い支持率を保っているように見えますが、
実は、当選1年後の大統領としては、第二次世界大戦後2番目に低い数字なんです。
(米・ギャラップ社 調べ)

支持率を下げているとみられる原因は、他にもあります。
『医療保険制度改革』でも国民の反発を受けているんです。

アメリカには、医療保険に加入していない
いわゆる『無保険』の国民が、
およそ4600万人もいるとみられています。
これは、国民の実に15%以上にあたります。

オバマ大統領は、誰でも安心して医療を受けることが出来るように、
公的な医療保険を設立するなど、医療保険制度を改革しようとしています。
しかし、国民からは「増税につながるのではないか」などと反対の声が上がっています。
世論調査では賛成42%、反対57%。
こちらも、半分以上が反対しています。
(オピニオンリサーチ社などによる世論調査)

オバマ大統領も国内に課題を抱えながらの来日となるようです。
13日の金曜日の日米首脳会談に注目です。

以上、イチメン!でした。