これは、演説直前の鳩山首相の様子です。
手元の封筒には、演説の原稿が入っているのですが、
実は、この原稿に、
鳩山首相の『脱官僚』の思いが込められていました。
所信表明演説は、総理大臣自らが
「これから首相としてこんな政治を目指します」と、
自らの方針を国民に示す大事なモノ。
しかし、これまでは、各省庁から演説に盛り込む内容が、
首相のもとに届けられていました。
これは『短冊』とも呼ばれ、
並び替えたり、つなぎ合わせることで、
演説の原稿に盛り込まれる場合が多かったんです。
ところが鳩山首相は、この『短冊』を受け付けず、
自らの言葉で演説を行ったのです。
その主なポイントを改めて整理すると...
まず『友愛精神』
子育てや介護、年金など
さまざまな面で、弱者に優しい政治を目指す。
次に『戦後行政の大掃除』
予算など、これまでの行政を大きく見直すことです。
また『米軍基地問題』では、
マニフェストに書かれていた「見直し」から
「真剣に取り組む」と、
アメリカに配慮した表現に変わりました。
自らの献金疑惑については、
政治不信を招いた原因の一つとして国民に謝罪しました。
このような内容を、
自ら考え、52分間に渡って語りかけたのです。
続いて、国会の今後のスケジュールを説明します。
臨時国会は、現在のところ、
10月26日~11月30日までの36日間。
これは、2か月以上
開かれることが多い例年に比べ、
短い日程になっています。
その後、年明けには、150日間の日程で、
通常国会が召集されます。
今回の臨時国会では、
民主党の目玉政策に沿った法案を成立させたいところですが、
例年よりもスタートが遅れた、来年度予算の編成作業を、
優先するという考えがあります。
そのため、臨時国会を比較的早く閉会し
子ども手当の創設や公立高校の無償化、
ガソリンの暫定税率撤廃など重要法案の多くが、
通常国会で審議する方針です。