日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2009年10月12日 普天間基地

住宅地の真ん中に
たっているこの基地が、沖縄・宜野湾市にある
普天間基地です。

現在、
日本にある米軍基地は、全国134施設。
3万3286人の兵士が常駐しています。

これを米軍専用施設の面積で見ると、 
74.2%が沖縄に集中しています。

その中の一つが、普天間基地です。
 
敷地は、およそ480万平方メートル。
71機の航空機やヘリコプターが常駐しています。

近隣の騒音が問題となっていましたが、
2004年にはヘリコプターが近くの大学に
墜落する事故が起き、安全性も問題となりました。 

そのため住民の多くが、基地に反対しているのです。

ところで、米軍基地は、なぜ、
日本に置かれているのでしょうか。

1960年。当時の岸信介首相が
日米新安全保障条約にサイン。 
万が一戦争が起こったとき、  
アメリカが日本を守ることになりました。

「日本国の安全、極東における国際の平和と安全の維持」を目的として、  
日本の土地をアメリカに貸し、  
米軍基地を置くことになったのです。

そして1996年。普天間基地の返還が
日米間で表明され、名護市・辺野古への
移設の協議が始まります。

2001年、ブッシュ前大統領が、
「軍事費の削減」や、
「冷戦の終結による世界情勢の変化」
などに対応しようと、軍事態勢の見直すことに取り組み、
米軍再編協議が始まりました。

その協議の中で、2006年に日米間でようやく 
普天間基地の辺野古への移設が決まりました

宜野湾市にある普天間基地を県外ではなく
同じ沖縄県の名護市・辺野古へ移すことになったのです。

しかし、一方でまだ問題もあります。
 
そのひとつが環境への影響です。 
海を埋め立てて、滑走路をつくるため
周辺の海域への影響が心配されているのです。

ZEROは、以前
(2007年5月ZERO放送)
この近くの海域で、絶滅危惧種である
ジュゴンの姿をとらえ放送しました。

このような貴重な生物の生態系に
大きな影響があるかもしれないのです。

アメリカは、県外への移設は難しいとしています。

沖縄県知事は、
「県外移設がベストだとは思うが」
「一刻も早い危険性の除去のため、
 やむなく県内移設を認めた」としています。

政権をとった民主党が、
これまで主張してきた県外への移設を押し通すのか、
日米の合意を守るのかが、今問われているのです。

以上イチメンでした。