日本テレビ「NEWS ZERO」

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イチメン 2009年10月6日 夫婦別姓が選べるように?

はい、きょうは、最近よく耳にする「夫婦別姓」について取り上げます。
まずはこちらをご覧下さい。

男女が結婚し、夫婦になると、同じ名字、つまり「夫婦同姓」になります。

これは、民法第750条で
「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」
と決められているからです。  


現状では、97%の妻が夫の名字に戸籍上変わっています。
実は今、この民法が変わるかもしれないんです。

それは「夫婦別姓」、
例えば、夫は「鈴木」妻は「田中」というふうに
婚姻前の名字を結婚した後も名乗り続ける ということです。

民主党は、政策集の中で、「選択的夫婦別姓の早期実現」と書いています。

この「選択的」とは、夫婦が同姓にするか、
別姓にするか、どちらかを選べるようにするということです。

千葉法務大臣は以前から、「男女平等の観点」や
「名字が変わることで職場での不利益が生じる」
などの理由で「夫婦別姓」を推進してきました。
 
そして先週、この法案を来年の通常国会に提出する意向を示したのです。

この法案で最大の争点となっているのが子どもの名字をどうするかです。
民主党案では、「親が出生時に、そのつど決める」としていますが、
この場合、兄弟で違う名字になることも考えられます。

このため、「子どもが混乱する」「家族の一体感がなくなる」など、
反対意見が根強く残っています。

民主党は、これまでこの法案を11回も国会に提出してきましたが、
そのつど自民党などが反対をし、廃案になってきたのです。

ところで、日本はもともと夫婦同姓か夫婦別姓、どちらだったのでしょうか。

武士の間に名字が広がった鎌倉時代。
例えば、源頼朝の妻は、北条政子という具合に、
それぞれ違う氏を名乗っていました。
つまり、「夫婦別姓」だったのです。

しかし、このとき、武士以外の人には、まだ名字はありませんでした。

一般市民に名字が広がったのが明治時代。
明治31年に旧民法が成立し、このとき初めて、「夫婦同姓」が導入されたのです。

では、海外はどうなのでしょうか。

実は、先進国8か国のうち、法律で「夫婦同姓」が決められているのは、日本だけなんです。

ドイツは以前、日本と同じように夫婦同姓が基本でしたが、
15年前から、「夫婦別姓」が認められるようになりました。

では、「夫婦同姓」が主流となっている日本で「夫婦別姓」は受け入れられるのでしょうか。 

内閣府が行った世論調査の結果です。
選択的夫婦別姓のため「法律を改めてもいい」と答えた人は36.6%。
「改める必要はない」と答えた人は35%と、意見はまっぷたつに分かれています。


今後の動きに注目したいと思います。
以上、イチメンでした。