日本テレビ「NEWS ZERO」

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6月29日イチメン 「ゲリラ豪雨」に注意

 

沖縄では6/28
梅雨明けが発表されましたが
九州や中国地方では6/29大雨となりました。
山口県 萩(はぎ)市の午後2時の映像です。
山口県内では午後になって
雨が強まり1日で150ミリ近い
大雨になったところもありました。
今週中頃まで西日本を中心に大雨となる見通しです。

きょうのイチメン、この『大雨』についてです。
まずは、こちらの写真をご覧下さい。
これからの季節、梅雨の終わり頃から夏にかけて
こうした雲が降らせる
『ゲリラ豪雨』と呼ばれる雨に注意が必要なんです。
これは去年、
神戸で撮影された写真ですが、
撮影された16分後に悲劇が起きました。

監視カメラの映像には
突然の豪雨で川が増水し、
10分間で1メートル34センチも
水位が上昇する様子が映っています。
水辺で遊んでいた子供を含む5人が亡くなりました。

また東京では、作業員5人が
下水管の中に流され死亡する事故もありました。
このように、短時間に局地的に大雨が襲うのが
『ゲリラ豪雨』の特徴です。
なぜ、この時期に『ゲリラ豪雨』は起きるのでしょうか。
その一つのケースを見てみます。

まず梅雨の後は、日本列島に 
まだ湿った空気
が残っています。
そこに南の海から水分をたっぷり含んだ暖かい空気が加わります。
しかしまだ夏になっていないため
上空に北から寒気が流れ込むことがあるんです。

このつめたい寒気と上昇してきた暖かい湿った空気
ぶつかりあうと雲ができます
この雲は幅が狭く、局地的なゲリラ豪雨を降らせるわけです。
さらに気象庁によると、
ゲリラ豪雨のような激しい雨は最近増えているといいます。

その原因はビルやアスファルトからの
熱などで気温が上がる
『ヒートアイランド現象』
『地球温暖化』と見られています。

実際に1時間に50ミリ以上
激しい雨が降る回数を見てみると
1976年から86年は1年に平均160回、
その後の10年は177回、
そして、ここ10年は239回と大幅に増えています。

こうした事態に、気象庁も
あさって7月1日から新たな対策を始めます。
気象庁は雨の量や降る場所を
気象レーダーによって観測しています。
その情報が自治体や報道機関、
気象庁のホームページ
などを通して私たちに伝わります。
これまでは、これを10分間隔で観測していましたが、

あさってからは5分に短縮することにしたんです。
そうすることで避難勧告など防災対策に役立てて欲しいとしています。

気象庁によるとことしも去年に引き続き、
雷雨の発生しやすい時期があるということで、
これからの季節注意が必要です。

以上、イチメンでした。