日本テレビ「NEWS ZERO」

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2月16日イチメン "国の豊かさ"表すGDP

今回はGDPが記録的に悪化したという
ニュースからのイチメンでした。

去年10~12月期のGDPは年率換算で-12.7%
戦後2番目のマイナス成長となりました。

政府が3か月ごとに公表している四半期GDP
その時々の日本の経済や景気が「どんな状態なのか」を客観的に知ることができます。

GDPは「国内総生産」と訳されています。
この日発表された日本の国内総生産は
金額にするとおよそ540兆円。

ではこの数字、一体どうやって出しているのでしょうか?

GDPはある期間に日本全体で
生まれた新しい価値=「付加価値」を計っています。

例えば、200万円のクルマが売れたとします。
この時GDPに入るのは200万円でしょうか?
答えは「NO」です。

車を作るには「原材料」となる鉄やゴム。
さらにそれを加工してできるたくさんの「部品」が必要ですが
これらは鉄鋼業者や部品会社などが生産したモノです。

自動車会社はこの「原材料費」に、
部品の組み立てや販売にかかる社員の給料「人件費」や
会社の儲け「利益」を乗せてクルマを売っています。
この部分が「付加価値」です。

つまり、クルマの値段が200万円で
原材料費が150万円とすれば
残りの50万円だけがGDPとして計算されているのです。

自動車のような「商品」はもちろん、
通信、クリーニングやマッサージといった
目に見えない「サービス」もGDPにカウントされています。
これら日本中の「付加価値」が全部計算されて、
540兆円という数字がはじき出されているのです。

そして、この「付加価値」とは
わかりやすく言えば「もうけ」のこと。

つまり、GDPはある期間に日本全体がどれだけ豊かになったか?
「国の経済的な豊かさ」を表しているのです。

その豊かさの指標であるGDPが
日本は-12.7%という数字が出ました。
諸外国の同じ時期も数字が出そろっていますが、これが驚きの結果になりました。

新興国中国は6.8%となんとかプラス成長をキープ。
ところが、アメリカ-3.8%イギリス-5.9%ドイツ-8.1%
という速報値が出たのです。

金融危機の震源地アメリカよりもヨーロッパ、そして日本の
落ち込みが特に目立っています。

日本経済はこの先どうなっていくのでしょうか?
5月20日には現在1~3月期のGDPが公表される予定ですが、
2期連続の2けたマイナスになるという
予測もあって心配されています。
以上、イチメンでした。