日本テレビ「NEWS ZERO」

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10月6日イチメン 予算委員会特別取材

この日、イチメンでは国会論戦の主戦場
「予算委員会」を取材しました。
国会と言えば、皆さんは本会議をイメージされると思いますが
実は、本格的な論戦の舞台は
本会議の前に審議される「委員会」なんです。
通常、委員会で可決されないと本会議で
審議されることはありません。

この委員会は、常任委員会だけで
衆参合わせ「34」あるのですが、
その中でも予算委員会は、"花形"とよばれています。
予算は全ての政策の大元となるため
「どんな分野の質問」も許されており、
初日や最終日などは、
総理をはじめすべての大臣が出席するからなんです。

さらに今回は、解散が迫っていると言われるため
異様な緊迫感に包まれていました。

10月6日午後3時、僕は予算委員会の雰囲気を間近で感じるため、
実際に国会議事堂へ足を踏み入れました。

櫻井「国会の花形と呼ばれる予算委員会は
今現在こちら"第一委員室"で行われています」

衆議院予算委員会が開かれる第一委員室は国会の一番北側、
実は本会議場のすぐとなりにあるのです。

そんな第一委員室の周りに気になるものを見つけました。

櫻井「あれ!これは何ですか?"財務省専用"と書いてありますね」
青山記者「第一委員室は基本的に予算委員会が開かれる部屋なので財務省の管轄。
だから、すぐに本省に問い合わせられるように"専用の電話ボックス"があるんですね」

櫻井「中に電話が2台あります」
青山記者「あと予算資料が山積みですね」

予算委員会が開かれるのはすべてこの第一委員室。
何かあった時には財務省の官僚が
この電話ボックスに駆け込むといいます。

櫻井「扉の向こうで今まさに予算委員会が開かれています。
解散が迫ったと言われる国会で議員の方はどんな表情を見せるのでしょうか?」

いよいよ委員室の中へ。
すると、すぐにピリピリした空気が伝わってきます。

僕が座ったのは2階のカメラ席。
大臣席に向かって左側が与党。
右側が野党という位置取りで議員が座っています。

委員会中は私語厳禁。
そこで、メモを取ることにしました。

【櫻井メモ】
『大臣全員出席』『野党もエース級』

いつ解散してもおかしくない今の国会。
予算委員会の注目度もいつもよりさらに増しています。

舛添厚労相「こんなもの最初からわかったら苦労しないですよ!」

【櫻井メモ】
『ヤジの音量が大きい。答弁も聞こえないほど』

委員会の熱気がピークに達したのは
長妻議員が144万件の年金記録問題を
舛添大臣に問いただした時。

長妻議員
「我々民主党がサンプル調査をやってくれといって徐々に解明してきている」
舛添厚労相
「全力を挙げて私の調査チームが解明したからこの144万件が出てきた」

【櫻井メモ】
『言葉の格闘技』

そして、僕が気になったのはこの動き。

【櫻井メモ】
『民主党の岡田議員が委員長に何度も詰め寄る』

たまに見かけるこの動作。一体何をしているのでしょうか?

櫻井「青山さん、民主党の岡田さんが委員長に何度も
声をかけに行っていましたが、あれは何をやっていたんですか」
青山記者「岡田氏は予算委員会の筆頭理事=民主党の代表、
委員長に対して『この委員会の進め方はおかしい』とか
委員会の進め方に文句を言っているんです」

櫻井「かなり頻繁に行っていた印象なんですが、あれくらいの頻度なんですか?」
青山記者「委員会が緊張してくると理事が動き回るシーンが増えてきます。
時にはこの答弁には納得できないと言って委員会を止めてしまうこともできます。
"委員会が止まる"そういったことも明日以降出てくるかもしれない」

【櫻井メモ】
『岡田議員、7回目』

岡田議員は野党の質問中に
7回も委員長の所に行っていました。

委員長「本日はこれにて散会いたします」

そして、瞬く間に野党の質問時間が終了。
初日の激しい論戦が幕を閉じました。

櫻井「解散が迫ったと言われますけど、
かなり意識しているんだろうなと思いました。
国会でのやりとりもやりつつ、
テレビの向こう側の国民を強く意識している印象。
こんな言い方があっているかわからないが...、
"言葉の格闘技"を見ているような感じでした」