日本テレビ「NEWS ZERO」

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6月16日イチメン 緊急地震速報を検証

今回の岩手・宮城内陸地震では
「緊急地震速報」を見たり聞いたりした方も
いたのではないでしょうか。

 

去年10月に一般向けの提供が始まった「緊急地震速報」。
イチメンでも一度取り上げましたが、
今回の地震でどのように伝わったのか検証しました。

 

6月14日8時43分55秒。
気象庁から緊急地震速報が発表されました。

この時、震源にごく近い岩手県奥州市や宮城県栗原市では
すでに激しい揺れが来た後かほぼ同時で、
速報は間に合いませんでした。

しかし、震度6弱を記録した宮城県大崎市では
揺れのおよそ5秒前。
震度5弱の仙台市ではおよそ15秒前に
緊急地震速報が出されました。
このように震源から少し離れると間に合った地域もあります。

ここでもう一度、この速報の仕組みについておさらいします。

 

緊急地震速報は、地震直後のP波と呼ばれる「一番速い波」を感知し、
その後にやってくる「強い揺れ」=S波を予測。
この強い揺れが来る前に気象庁から速報を出して
警戒を呼びかけるものです。
しかし、今回のように
「震源のごく近くでは速報が間に合わない」
という弱点もあります。

 

また、間に合ったとしても、揺れが来るまで
「5秒、15秒」といったわずかな時間の場合も多いのです。
実際に今回の地震を経験した方から、お話が聞けました。

八戸市の主婦(25)
「家事をやっていたのですが、テレビから警報音がなって
何事かと思っているうちに地震が来ました」

 

気象庁の発表から八戸市に大きな揺れが
来るまではおよそ40秒。
震度4だと室内の物が落ちてくる恐れもありますが、
「初めてのことで何もできなかった」というお話でした。

そこで、大原則をもう一度確認したいと思います。

 

緊急地震速報を見たり聞いたりしたら、
とにかく落ち着いて
「まず身の安全を確保する」ということです。
5秒あれば、例えば机の下に身を隠すことはできるかもしれません。
頭を保護するだけでも命を守れる可能性は高まるのです。


さて、今後の課題としては、
速報が伝わる方法をもっと増やさなければいけません。
現在、テレビ・ラジオではすでに放送を始めたほか、
携帯電話でも最新の機種には
緊急地震速報を受信できるものがあります。
しかし、まだ「いつでも誰でも見聞きできる」
とは言えないのが現状です。


改めて、岩手・宮城内陸地震で被災された方に、
心よりお見舞い申し上げます。
以上、イチメンでした。