日本テレビ「NEWS ZERO」

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GO for BEIJING×イチメン "魔法の水着"で世界新!

驚異的な記録が生まれました。

きのう、スピード社の水着
レーザー・レーサー」に身を包んだ北島康介選手。
平泳ぎ200mで世界新記録を達成しました。

 

人類初となる2分"7秒"台。
これまでの記録を約1秒も縮める圧倒的な早さです。

 

きのうまで行われた水泳の「ジャパンオープン」では、
17個の日本新記録が生まれ、
そのうち16個が「レーザー・レーサー」を着てのもの。
まさに「魔法の水着」と呼ばれるにふさわしい結果を残しました。

では、何が「魔法」なのか。
そもそも水着のコンセプトに大きな違いがあるようです。

 

これまで、日本のメーカーは選手からの要請もあって
着心地」を大切にして動きやすい水着を作ってきました。

しかし、レーザー・レーサーの
最大の特徴の一つはその「キツさ」です。
選手の体を締め付けることで水の抵抗を大きく減らし
驚異的な推進力を実現しています。

 

今回、この水着を着た選手たちは
平均で太ももは約3cm、尻回り約2cm、
胸囲はなんと約6cmも絞り込まれたそうです!

 

また、きつく締め付けて選手の体にフィットさせていくため、
水着を着るのに2人がかりで30分かかることもあるんです。

 

きのうの結果を受けて、日本水泳連盟の佐野専務理事は
「選手が水着を自由に選べるように」と発言しました。
明日にも、スピード社を含めた全ての水着を
認めることが確実視されています。

これで、連盟の問題は解決しそうですが...。
実はまだ選手個人の契約の問題が残っているんです。

オリンピック代表選手の多くは「個人」でも
国内メーカーと契約を結んでいます。
そのため、彼らがスピード社の水着を本番で着ると
違約金」が発生する可能性もあるんです。

選手にしてみれば、無名のころからずっとサポートしてくれた
日本メーカーの水着を着たいという気持ちもありますが、
一方で、「日本代表として」オリンピックで勝つために
レーザー・レーサーを着なければ...。
というジレンマがあってそう簡単には決められないのです。

北島選手のTシャツには「泳ぐのは僕」。
水着ばかりが注目されますが、水着が泳ぐわけではありません。
選手の努力と実力が思う存分発揮される
オリンピックになって欲しいと思います。