日本テレビ「NEWS ZERO」

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1月28日イチメン 世界が注目「ダボス会議」って?

豪華な顔ぶれがそろいました。
こちらの写真をご覧ください!

これは週末に福田総理が出席した
「ダボス会議」の一幕です。

福田総理を囲むのは左から
ブレア前イギリス首相、アフリカ・セネガルのワッド大統領。
以前国連の難民高等弁務官をつとめていた緒方貞子・JICA理事長。
そして、世界的ロックバンド「U2」のボノさんと豪華です。
実はこれ「アフリカの貧困問題」を話し合うために、
ダボスで実現した会談なんですが、
他にもマイクロソフトのビル・ゲイツ会長や
世界銀行のゼーリック総裁もこの会談に同席していました。

これほど世界の有名人がこぞって集まる
「ダボス会議」とは一体どんなものなのでしょうか?

そもそも、スイスの郊外に位置するリゾート地・ダボスで、
「世界経済フォーラム」という財団が
年に1回開く総会を通称「ダボス会議」と呼んでいて、
実は「民間」の一団体が開く会議に過ぎないんですね。

世界経済フォーラムは1971年に
スイスの経済学者クラウス・シュワブ博士が創設。
このシュワブ博士が幅広い人脈を持っていて、
世界を代表する「大企業の経営者」や
「著名な学者」をフォーラムに集めました。
すると、そこでは「世界最先端の経済情報」が
交換されるようになりマスコミの注目を浴びます。

そうなると、注目が注目を呼んで
クリントン米元大統領や国連のアナン事務総長(当時)
といった「世界のリーダー」。
そして、ブラッド・ピットさんアンジェリーナ・ジョリーさん、
サッカー界の"神様"ペレ氏など「有名人」も
招待にこたえるようになりました。


現在では参加者が2000人を超え、
経済に限らず幅広いテーマを話し合うための
「部会」が233も設けられています。
こうして、ダボス会議は「世界一の賢人会議」
という評価を得るに至ったんです。

それから、このダボス会議で生まれた
面白いエピソードを見つけました。


2005年。
ダボス会議の「貧困との闘い」という部会での出来事です。
アフリカでは毎日3000人もの子供が
マラリアで亡くなっている、という報告のあと
傍聴席で立ち上がったのは『氷の微笑』などで
有名なアメリカの女優シャロン・ストーンさん。

突然の発言に会場は騒然となりましたが、
賛同者が次々と現れ、なんとわずか5分間で100万ドル!
1億円以上の寄付が集まったんです!!

さて、そんなダボス会議に今年、
福田総理が参加した目的はというと...?

1つは日本の横浜で5月に開かれる
「アフリカ開発会議」を見据えた「人脈」づくりのため。
だから、アフリカ問題に関係ある人たちの会談が実現したんですね。

そしてもう1つ、最大の目的は
7月に北海道で行われる「洞爺湖サミット」の議長国として、
日本は「環境」でリーダーシップをとる!ということを
世界にアピールするためでした。

そのアピールはできたのか、村尾さんに伺ったところ...

「演説の中で福田総理は二酸化炭素の削減で『国別総量目標』を
掲げるということを述べた。それはサミットに向けて第一歩を踏み出したと評価できる」
「しかし、シャロン・ストーンさんが『1万ドル寄付します!』と言ったように
国際的な会議でアピールするには具体的な数字が効果的。
福田総理の演説に『-○%』などの具体的な数字がなかったのは残念です」

という話をいただきました。
ダボスでの成果をどうサミットに結びつけるか、
福田総理、実行力が問われますね。
以上、イチメン!でした。