日本テレビ「NEWS ZERO」

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5月21日イチメン 若者に「はしか」流行のナゼ?

今回、イチメン!の準備を進めていたら夕方になって
「早稲田大学が『はしか』でほぼ全学部休講」
というニュースが入ってきました。

「はしか」は感染力がとても強く
特効薬と言えるものがないため、
今でも亡くなる人がいる怖い病気です。
その「はしか」の流行で
全学休講になる大学が相次ぎました。

調べただけでもこれだけありました。

「はしか」は小さい子供がかかるという
イメージがあるかもしれませんが、
今年に限っては「10代から20代への感染拡大」が
大きな特徴だというのです!

でも、なぜこの世代への感染が増えているんでしょうか?

はしかは感染力がとても強く
手洗い・うがい程度では感染を防げないので
流行をくい止めるには事前の「予防接種」しかありません。

日本でも1978年から定期的な予防接種が進められました。
しかし、「義務」ではなかったので
今の10代、20代の中には5%から10%くらい
予防接種を受けていない人たちがいます。

この人たちから若年層への「はしか」流行が
始まっていると考えられます。

これに加えて、もう一つ理由があります。
予防接種をしていても
その効果が弱くなってしまう人もいるんです。

実は、予防接種で付いた免疫は
その後「ウイルス」に触れることで強くなります。
でも、最近では「はしか」が減り
ウイルスに触れる機会も少なくなってきています。
すると、せっかく付いた「免疫」が
10年くらいで弱まることもあるのです。

予防対策が進み「はしか」のウイルスが減ったことで、
逆に今の10代20代に流行が広がっている
というわけです。

僕も20代なので心配になりました。
でも、自分が予防接種したかどうかなんて
覚えていませんよね?

みなさんも是非確認していただきたいのですが
小さいころ予防接種したかどうかは
「母子手帳」で確かめられます。

例えばこのように「麻疹(はしか)」と書いてあって
予防接種の情報が書かれていれば大丈夫だということです。
ちなみに、僕も確かめてみたら
ちゃんと予防接種を受けていました。

ただ、さきほども見たとおり1回の予防接種では
数十年かけて免疫が弱まる場合もあるので
欧米では「2回の接種」が一般的になっています。
アメリカでは、予防接種を2回受けないと
小学校への入学を認めてもらえません。

一方、日本ではようやく去年の6月から
子供への2回接種が始まりました。

ですから、本当は全ての人に
2回接種してくださいと言いたいところですが、

実は今回の流行で「はしか専用ワクチン」の
在庫が足りなくなる恐れがあるそうです。

そこで、専門家たちは
まず「1回も予防接種をしていない人」で
「はしかにかかったことのない人」に
医療機関への相談を勧めています。

病院では血液検査によって免疫があるか無いかわかります。
そして「もし免疫が無かったらすぐに予防接種して欲しい」
と呼びかけています。

「はしか」は6月までが流行の季節、
まだまだ油断はできません。
以上、イチメンでした。