日本テレビ「NEWS ZERO」

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5月7日イチメン 意外と知らない?著作権

今回のイチメンは僕も見てびっくりした
あるニュースの気になる点に迫りました。

先週、様々なニュースで取り上げられた
中国北京市の「石景山遊楽園」。
これは歴とした国営の遊園地なのですが
中にはドラえもん、キティちゃんのようなマスコットや、
ディズニーのキャラクターそっくりのぬいぐるみが
いっぱい歩いていて「著作権の侵害」が取りざたされました。

僕が気になったのはこの「著作権」。
調べてみると、意外と知らないことばかりでした。

こちらに色々と出てきましたが...
この9つの中で「著作権のあるもの・ないもの」
どう分けられると思いますか?

正解はこうなります!

実は、著作権があるかどうかを
見分けるポイントは「誰かが創造した表現」かどうかなんです。
例えば【電話番号】は単なる数字の並びなので著作権はありません。
しかし、【タウンページ】には電話番号を
職業別に分けるという「創意工夫」があるので著作権が発生します。

この法則に従うと、自然物である【月】や
工業製品である【ビデオテープ】そのものには
創造性がないので著作権がありません。
(ビデオテープに「録画された映像」には著作権があります)

しかし、【音楽】や【小説】、【ダンス】、【子供の描いた絵】でも、
オリジナルな表現なら著作権があるんですね。
もちろん、【キャラクター】にも著作権はあります。

そして、著作権があると他人による【複製】や【改変】、
【上演】や【展示】などが厳しく制限されます。

逆に、もしも「著作権」が無かったら
誰かが新しいものを作ってもコピーし放題。
そんな世の中では誰も「創作しよう」という気になりませんよね。
だから、「著作権」は大切なんです。

でも、その著作権も永遠に続くわけではありません。

著作権には「保護期間」が決められていて
著作者の死後○○年となっていますが、
日本では原則として「50年」(映画は公開から70年保護)
イランのように「30年」と短いところもありますが、
ヨーロッパやアメリカなど「70年」とする国も多く、
メキシコはなんと「100年」も保護します!

と、国によってばらつきはありますが、
日本で利用する場合は
海外の著作物でも日本の法律が適用されるので
作者の死後50年で著作権が切れます。

これをうまく利用したのが最近ブームになっている
「大人向けの塗り絵」です。

ゴッホの「ひまわり」や日本の「浮世絵」の多くは
作者がかなり昔に亡くなっているので
著作権も消えています。

こういった作家の作品をそのまま下絵に利用する時は
著作権の問題がないので使いやすいんですね。

ではなぜ、著作権には期限があるんでしょうか?

著作物は一定の期間「著作権」を保護した後は
「文化に返すべき」だと考えられているのです。
著作物を自由に使えるようになると
それがまた新たな創作を生みます。

つまり、「権利の保護」と「文化の発展」。
そのバランスが大切なんですね。

以上、イチメンでした。