日本テレビ「NEWS ZERO」

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4月2日イチメン 政令指定都市

新年度スタートということで
色々なニュースがありましたがこんな話もありました。

新潟県新潟市と静岡県浜松市
4月1日から両方とも「政令指定都市」になりました。

これで日本には政令指定都市、略すと「政令市」が
全部で「17」になりました。

政令市は「市町村」の中で一番規模が大きく、
政府が出す命令=「政令」によって
「日本を代表する大都市」に
ふさわしいと「指定」されているので
「政令指定」都市といいます。

では、政令市になると一体何が変わるんでしょうか?

まず、国や県が担当していた
仕事や権限の多くが政令市に移されます。
移される業務の数はおおよそ4000から5000!
道路や橋の建設を市で決定したり
小中学校の先生を独自に採用したりできるようになります。

今まで国や県がやっていた仕事を市が直接やるようになるので
予算も増えて行政側には大きなメリットと言えますね。

では、どうしたら政令指定都市になれるんでしょうか?

一番大切なポイントは「人口」で
地方自治法という法律には「50万人」以上と書かれています。
しかし実際は「80万人」が目安で
将来「100万人」を超える見込みがある場合に
指定されてきました。

それと、最近では「合併」で人口を増やして
政令市に指定されるというパターンが増えているんです。

ここ3年で政令市になった「静岡市」「堺市」
そしてきのうスタートした「新潟市」「浜松市」は
いずれも合併から政令市という
パターンをたどっています。

しかし、一方でそうなることを選ばなかったところもあります。

「千葉県四街道市」は政令指定都市・千葉市との
合併を目指していましたが、
2004年に住民投票を行ったところ
反対が賛成を上回り合併が白紙に戻されたんです。

反対派の意見を調べたところ、
今まで四街道市の「市長」は
自分たちが「選挙」で決めていました。
けれどもし、政令市になった場合
四街道は千葉市の「区」の1つになるため
「区長」は選挙ではなく千葉市の職員が務めます。
このため、むしろ
「住民の声が届きづらくなるんじゃないか」
といった不安もあったようです。

つまり、政令市になることは
「行政」側にとっては権限の増える一大イベントですが、
「住民」にとっては役所との距離感が広がる
と感じることもあって決してメリットばかりではないようです。

村尾さんは
「自治体の適正な規模はそこに住む人々が判断するべき。
例えば、フランスは日本の半分の人口しかないのに
市町村は約36000もある(日本は約1800)」
と言っていました。

自治体は規模が大きければいいというわけでもないんですね。
今回政令市の仲間入りをした新潟市も浜松市も
政令市になってから何を目指すのかというのが
大切なことかもしれません。

以上、イチメンでした。