日本テレビ「NEWS ZERO」

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3月5日イチメン 都知事選、なぜ無所属?

この日の放送直前に「浅野史郎氏、あす出馬表明」の
ニュースが飛び込んできました。そこで今回は
盛り上がってきたこの都知事選のニュースを聞いていて
気になることをイチメンで取り上げることにしました。


今回名前が挙がっている4人です。
正式に出馬表明をした浅野さんは
民主党が「支援」することを決めました

吉田万三さんは共産党からの「推薦」
石原慎太郎さんは自民党からの「支持」
黒川紀章さんはどこの政党からも支援をもらわないことを表明。
と、色々な選挙の言葉が出てきましたが
これらは一体どんな違いがあるんでしょうか?

 

まず、政党の影響力が強い順に並べると
上から「公認」「推薦」「支持」「支援」の順番になります。

この中で政党に「所属」として認められるのは「公認」だけです。
つまり「推薦」から下はすべて「無所属」ということになります。

「推薦」は候補者がその党には所属しないものの
政党が応援を正式決定した、という意味で
党から人やお金の援助も受けられます。

一方「支持」「支援」というのは
あくまで自主的に応援しましょうというもので、
党としての縛りもない非常にゆるやかなものなんです。

そして、今回の4人をここに並べてみると、
推薦・支持・支援と色々と分かれてはいますが
今のところ全員「無所属」での出馬になりそうです。

 

ではなぜ都知事候補に無所属が多いかというと、
最大の理由は、
東京都では40%以上の有権者が「支持政党無し」と答える
とても「無党派」が多い地域だということです。
こういった有権者に訴える時に、
候補者たちは「政党に頼らない都民のための候補」を
アピールした方がお得だと考えているようです。

 

首都・東京の顔として
ほかの知事に比べ圧倒的な力を持つ都知事ですが
実は、1947年に1人目が誕生してから
都知事のイスに座った人はたったの「6人」しかいません。

でも、どの都知事にもそれぞれの時代を表すような特色があるんです。
特に2人目の都知事として当選した東龍太郎さんは「元ボート選手」で
「IOC・国際オリンピック委員会」の委員という肩書を持っていました。
なぜ、IOCの委員が都知事になったかというと...


都知事就任から5年後の1964年に国を挙げた一大イベント
「東京オリンピック」の開催が決まっていたからです!
東さんには今でも
「オリンピックを成功させるための知事」だった
という見方があるほどです。
また、1967年には当時国会で野党だった
社会党と共産党の推薦を受けた美濃部亮吉さんが当選したり、
95年に「政党に頼らない政治」を前面に押し出した青島幸男さんが
無党派層の後押しを受けて都知事になったりもしました。

このように、都知事選は長期政権が続くこともあれば、
思いがけない風が吹いてドラマチックな変化を生み出すこともあります。

 

投票日は来月、4月8日。
僕もこの投票用紙に自分の意志を書き込んできたいと思います。
以上イチメンでした。