きょうは予算委員会について
素朴な疑問を解いていきたいと思います。
この日も野党が欠席のまま進められた予算委員会。
今回も衆議院、参議院と補正予算の
予算委員会でたくさんのことが話し合われたんですが、
「柳沢大臣の発言問題」
「6か国協議」
「新型インフルエンザ」
なども議題に上がりました。
でもこれらは予算と直接は関係ないように見えますね...。
そこで、きょうの疑問は
「予算の委員会で予算と関係のない話もしているのはなぜ?」
ということです!
国会では「本会議」の下に「委員会」があります。
本会議は法案を「議決」するために開かれますが
ここでは、1つ1つ法案の中身を議論する時間がありません。
そのため、本会議で議決する前に
具体的に細かく「議論」するためにあるのが委員会です。
いま、国会には衆議院と参議院、合わせて「34」の常任委員会があります。
「内閣」「厚生労働」「文部科学」など
省庁と同じような名前の委員会が多いんですが...、
この中でも特に予算委員会は「国会の花形」と呼ばれ最も注目度が高いんです。
では、なぜそんなに注目されるんでしょうか?
予算は「国家の基本となる大切なもの」。
国が行うすべての政策=福祉も建設も教育も外交も
予算が決まらなければ動かすことができません。
つまり、「国のあらゆることに予算が絡んでくる」ので
それを話し合う予算委員会では「基本的に何でも議論してよい」とされているんです!
このように、他の委員会と違って安全保障からスキャンダルまで
本当に何でも議論ができる予算委員会ではこんなドラマもありました。
「ソーリ!ソーリ!!ソーリ!!!」
と、安全保障の問題で辻元清美議員が
小泉総理に迫ったのも2001年の予算委員会。
「ムネオハウス」疑惑で鈴木宗男議員が追及された
2002年の予算委員会はテレビ中継の視聴率が20%を超えました。
さらに、記憶に新しいところでは去年の予算委員会。
永田寿康議員が偽のメールにもとづいて
与党の裏金問題を追及したため大問題になったりもしました。
つまり、国会の名場面はほとんど予算委員会の舞台だったのです。
ところで、新年度の予算は4月から使われるので
毎年1月に提出される予算案は3月中に成立させなければなりません。
もし、それができなければ国からの様々な支払いが滞って政府にとっては大失態。
ですから、「与党」は必死になって3月中にこの予算委員会を乗り切ろうとします。
逆に「野党」はその予算をいわば人質にとって必死に抵抗し、
政権にダメージを与えようとするのです。
この抵抗の手段として補正予算案の審議を拒否して
「欠席戦術」を続けていた野党でしたが
この日の放送中に情報が入って、来年度予算案から
審議に復帰することになりました。
大切な予算委員会での堂々とした議論が期待されます!
以上、イチメンでした!