日本テレビ「NEWS ZERO」

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1月15日イチメン どうなる?大学全入時代

いよいよ受験シーズン。

 

東京大学のお膝元・東京都文京区の本郷商店会では
「サクラサク受験生応援委員会」という受験生応援団体を発足させました。
その企画の一環として登場した「サクラサクタクシー」は
今週末20日、21日に迫った大学入試センター試験の当日に
本郷三丁目駅などから東京大学まで
なんと無料で受験生を送ってくれるそうです。


さて、ことしの大学受験、実は、
新しい時代に突入することになりそうです。

 

ここ数年大学に入りたいと思う「入学志願者」と
大学が受け入れる「定員数」がどんどん近づいてきています。
そしてついに「今年」にもその数が一致して
「大学全入」の時代になるかもしれないんです!

 

大学に入りたい人が「数字の上では全員入学できる」
の「全」と「入」をとったのが「大学全入」の意味です。

ただし、上位のいわゆる「難関校」には
今までのように志願者が集中すると見られていて
決して受験が楽になるというわけではないようです。


さらに、大学側にとっても大変な時代です。

 

意外なことなんですが、少子化にもかかわらず
大学の数はどんどん増えています。
そんな中、「定員割れ」を起こした私立大学は
去年は何と4割を超えて、40.4%もあったのです!


つまり、大学全入は「大学サバイバルの時代」とも言えそうです。


というわけで、大学は生き残りをかけて
今年の受験でも様々な試みを行っています。

まずは「受験料の値引き」。

 

早稲田大学では、例えば文学部などを受験する時
「センター試験を使った入試」と「通常の一般入試」の2種類があり
1人でこの両方を受験することができます。
つまり、チャンスが2回あるんですが
2回受けると、受験料は「1万円引き」になります。

 

それから、宮崎国際大学では
オープンキャンパスなど大学主催のイベントに事前に参加すると
「受験料が半額」になるそうです。

また、新しさをアピールするためでしょうか?
カタカナの大学名が増えているのも特徴的です。

インターネットで全ての授業を行うのは
その名も「サイバー大学」。今年の春に開校します。

 

また、伝統ある大学が名前を変えるパターンもあります。
秋田経済法科大学は「新鮮なイメージ」を狙って
4月に名前を「ノースアジア大学」に変えるそうです。

...と、このように今年だけでも様々な試みがあるんですが、
18歳の人口は少子化でどんどん減る一方。

そこで、調べてみたのですが
実はすでに「大学全入時代」が始まっているというアメリカや韓国では
「社会人」に大学で勉強してもらおうという動きが活発だそうです。

日本でもそんな動きが出てきている、と村尾さんが教えてくれました。
村尾さんは、自身が教授を務める関西学院大学で
主に社会人を対象とした「丸の内講座」を監修しているそうです。
ここの「学生」さんたちは「学びたい」という意欲にあふれていて、
鋭い質問なども飛び交い、非常に熱心だとのこと。

学校を出てから「あの時もっと勉強しておけば」って思いますよね。
そんな社会人と若い学生が一緒に学ぶのが
全入時代の大学の形かもしれません。

 

今から本番を迎える受験生のみなさん、
がんばってください。
イチメン!でした。